1.
Epson
Pocket Documentとは
Epson Pocket Documentは、以下の4つのソフトウェアで構成される文書活用ソリューションです。
1.
文書を紙のようにパラパラとめくって読み書きしたり取り込んだりする「スマートフォンアプリ」
2.
コンピューターからアプリケーションの印刷結果をEpson Pocket Documentに送信する「プリンタードライバー」
3.
取り込んだり手書きをしたりしたドキュメントを保持する「クラウドサービス」
4.
スマートフォンアプリで手書きしたり、メモや写真ページを追加したりしたドキュメントをコンピューターでダウンロードする「Webコンソール」
様々なドキュメントを取り込んで、デジタルなのにアナログの操作感でドキュメントを扱えます。
1.
スマートフォンに保存されているPDFファイル
2.
スマートフォンのブラウザで開いたPDFファイル
3.
スマートフォンに保存されている画像ファイル
4.
Windowsアプリケーションで印刷した印刷イメージ
5.
スキャナーで取り込んだ紙ドキュメント
6.
カメラで撮影した一連の資料
Epson Pocket Documentに取り込んだPDFファイルは、A4に出力できるほぼすべてのEPSON製インクジェットプリンターで簡単に印刷することができます。
Epson Smart Panelが対応するプリンター(A4が印刷できる機種)とスキャナー、Epson iProjectionが対応するプロジェクターで動作を確認しています。
2.
対応OS
スマートフォンアプリ:iOS/iPadOS 15.0以上、Android8.0以上に対応しています。
プリンタードライバー:Windows 10以上 32bit/64bit
3.
推奨動作環境について
Epson Pocket Documentは、3Dグラフィックスを利用して大量のページを一度に表示するため、お使いの端末によっては十分な性能で動作しない可能性があります。特に搭載メモリーは4GB以上の端末をおすすめします。
Epson Pocket Documentの手書き機能は、スタイラスペンをサポートしています。手書きを快適にお使いいただくには、スマートデバイスに付属のスタイラスペンをご使用することをおすすめします。
4.
ドキュメントの取り込みや新規作成
Epson Pocket Documentは、ドキュメントリストの右下に表示される+ボタン共有機能を使ってドキュメントを取り込んだり、新規作成したりします。PDFファイルは、ファイルアプリ等からPDFファイルを共有して取り込むこともできます。
1.
コンピューターから受信・・・専用のプリンタードライバーから印刷イメージを受信します
2.
スキャナーを使って作成・・・Epson Smart Panelを使ってスキャナーから紙ドキュメントを読み込みます
3.
カメラを使って作成・・・カメラで撮影した複数の画像をまとめて1つのドキュメントにします
4.
既存の写真を選択・・・スマートフォンに保存されている複数の画像をまとめて1つのドキュメントにします
5.
PDFファイルを選択・・・スマートフォンに保存されているPDFファイルを読み込みます
6.
白紙・罫線ノートを作成・・・メモ用の空ドキュメントを新規作成します ※メモを同期するには後述するサブスクリプションをご利用ください
スマートフォンで取り込んだファイルは、Epson Pocket Documentのデータとして保持されます。取り込んだデータは、取り込み元のファイルが削除されてもEpson Pocket Documentからは削除されません。同様に、Epson Pocket Documentで削除を行っても元のファイルは削除されません。
Androidでは、PDFファイルにメモ、スタンプ等のアノテーションが付いていた場合、元々のPDFファイルのイメージを取り込みます
5.
クラウドサービス利用とオフラインモード
Epson Pocket Documentは、ドキュメントをクラウドサービスに保存するか、オフラインで利用するかを選択することができます。初回起動時に選択できるほか、後から設定画面で切り替えることもできます。
6.
クラウドサービス利用
クラウドサービスを利用すると、取り込んだドキュメントがクラウドに保存されるほか、Windowsアプリケーションから専用のプリンタードライバーで印刷した印刷イメージを受信することができます。クラウドサービスにはGoogle アカウントおよびAppleアカウントを使用します。
プリンタードライバーをインストールした後に、スタートメニューから[Epson Software]-[Epson Pocket Document の設定]を実行してスマートフォンアプリで設定したアカウントと同じアカウントを設定してください。
ストレージ容量1GBまでは無料でご利用いただけます。サブスクリプションをご利用いただくと、Basicプランで15GB+手書きやメモページの同期、Premiumプランで100GB+手書きやメモページの同期が利用できるようになります。
クラウドサービスを利用していると、取り込んだデータは、古いものや最近使われていなかったものから順に低解像度状態になります。低解像度状態のドキュメントを開くと、クラウドからデータを取得しなおして表示します。初期設定では100件を超えると低解像度状態に移行するようになっています。
クラウドサービスのストレージ容量を越えた場合、古いものから自動的に削除されていきます。削除が行われるタイミングでスマートフォンアプリにダイアログが表示されますので、自動削除をするかサブスクリプションをご利用してストレージ容量を追加するかを選択してください。
なお、後述のお気に入りに登録されていると、自動削除の対象外になります。頻繁に閲覧するドキュメントや、確実に保持しておきたいドキュメントは、お気に入りに登録してください。
7.
サブスクリプション
サブスクリプションをご利用いただくと、Basicプランで15GB+手書きやメモページの同期、Premiumプランで100GB+手書きやメモページの同期が利用できるようになる他、コンピューターのWebブラウザからドキュメントを手書メモやメモページごとPDFファイルとしてダウンロードすることが可能になります。
Basicプランは月額480円、Premiumプランは月額1,480円でご利用いただけます。
8.
オフラインモード
オフラインモードでは、スマートフォンを利用してドキュメントを取り込みます。取り込んだドキュメント古いものから自動的に削除されていきます。初期設定では最新100件を保持するようになっています。保持数は設定画面から30件、50件、100件、300件、無制限を選択できます。端末のストレージを節約したい場合は少ない数値を、取り込んだドキュメントを確実に保持したい場合は無制限を選択してください。
なお、後述のお気に入りに登録されていると、自動削除の対象外になります。頻繁に閲覧するドキュメントや、確実に保持しておきたいドキュメントは、お気に入りに登録してください。
9.
ドキュメントリスト
画面左下の4つの丸ボタンの左端のボタンをタップすると、ドキュメントリストが表示されます。
ドキュメントリストでは、Epson Pocket Documentに取り込んだドキュメントがリスト表示されます。新しいドキュメントが追加されるとリストの上に追加されます。
ドキュメントリストは取り込み日時とドキュメントのタイトルでソートすることができます。
ドキュメントリストに表示されたドキュメントをタップすると、本文+サムネイルのドキュメント閲覧画面に入ります。Androidの場合OSの戻るボタン及び戻るジェスチャーで、iOSの場合アプリの戻るボタン及び画面外左から画面内へのスワイプでドキュメントリストに戻ります。
ドキュメントリストのドキュメントを長押しすると、ドキュメントの削除やお気に入りへの登録などのメニューが表示されます。長押しメニューが表示された状態では、他のドキュメントをタップすることで複数選択にしたり、選択を解除したりすることができます。
10.
お気に入り
画面左下の4つの丸ボタンの左から2番目のボタンをタップすると、お気に入りが表示されます。
頻繁に使うドキュメントや、自動削除したくないドキュメントをお気に入りに登録しておくことができます。
お気に入り画面には、最近最近開いたドキュメントも表示されます。
お気に入りに登録されていると、自動削除の対象外になります。
11.
ドキュメントを閲覧する
ドキュメントリストかお気に入り画面でドキュメントをタップすると、ドキュメント閲覧画面に入ります。
本文をスワイプするか、サムネイルをタップするとページを移動します。
本文をダブルタップするか、ピンチアウトすると、拡大表示ができます。
ドキュメントには、手書きメモを加えることができます。Androidの場合アプリの設定のスタイラスペンでのみ手書きするが有効になっていれば、iOSの場合OSの設定のApple Pencilのみで描画が有効になっていれば、ドキュメント表示中はスタイラスペンでいつでも手書きを行うことができます。そうでない場合、画面右側のペンボタンをタップして手書きモードに入っている間、指で手書きができます。
スマートデバイス付属のスタイラスペン以外では、快適に動作しない可能性があります。
ドキュメントには、メモページをはさみ込むことができます。メモページは、白紙、罫線、方眼紙、ページのコピー、カメラでの撮影、既存の画像、スキャナーからの読み込みが利用できます。通常のページへの手書きはペン先が透過モードに、カメラでの撮影および既存の画像への手書きは、ペン先が不透明モードになります。
手書きメモとメモページはサブスクリプションをご利用頂くと、クラウドに同期されます。
端末を横向き表示にすると、見開き表示をすることもできます。この状態でサムネイルが邪魔であれば、画面左側のサムネイルを隠すボタンをタップしてください。
本文やサムネイルを長押しすると、メニューが表示されます。ページに付箋を付けたり、ドキュメントをピン留め状態にすることができます。
メニューからドキュメントをピン留めすることができます。ピン留め状態のドキュメントは、いつでも行き来することができるようになります。メニューからピン留め状態の解除を選択するか、ピン留め状態のサムネイルを長押しして表示される×ボタンを押すと、ピン留め状態が解除されます。ピン留め状態のドキュメントを見ているときは、ドキュメントの背景が紺色になります。Androidの戻るナビゲーションで元のドキュメントに戻ります。
サムネイルのページを長押ししたまま上にドラッグすると、そのページが他のページよりも上に飛び出た状態にすることができます。付箋と併せて目印としてお使いいただけます。
12.
ネットワークからプリンターを検索して印刷
スマートデバイスが接続されたネットワーク内のEPSON製インクジェットプリンターを検索して印刷します。
ドキュメント閲覧中に印刷ボタンを押したり、ドキュメントリストやお気に入りでドキュメントを選択したりしてメニューから印刷ボタンを押すと、印刷プレビューが表示されます。
印刷プレビューでは手書きも印刷するかどうかの選択や、印刷対象のページを指定、部数の設定をすることができます。
印刷プレビュー画面で[ネットワークから探す]をタップすると、ネットワークに接続されているプリンターが一覧されます。一覧に表示されたプリンターのいずれかをタップすると、そのプリンターから印刷が開始されます。
プリンターからの印刷中でもEpson Pocket Documentでのドキュメント閲覧を行うことができます。印刷中に他のドキュメントの印刷を追加することもできます。
Androidでは、プリンターからの印刷中でも画面をOFFにしたり、他のアプリに切り替えたりすることもできます。iOSでは、プリンターからの印刷中は画面をOFFにしたり、他のアプリに切り替えたりしないでください。Epson Pocket Documentの他の画面は印刷中も操作できます。
13.
QRコードを使用した印刷
プリンターのアドレスをQRコードで読み取ってEPSON製インクジェットプリンターから印刷することができます。ネットワークに複数のプリンターが存在する場合、プリンター本体にQRコードを貼り付けておけば、出力先プリンターとして目の前のプリンターを確実に指定する事ができます。
ドキュメント閲覧中に印刷ボタンを押したり、ドキュメントリストやお気に入りでドキュメントを選択したりしてメニューから印刷ボタンを押して表示された印刷プレビューで、[QRコードで印刷]をタップすると、カメラが起動してQRコードを読み取ることができます。QRコードを読み取ると、自動的に対応するプリンターから印刷が始まります。
プリンターのアドレスが書き込まれたQRコードを印刷するには、Epson Pocket Documentの設定から、[QRコードを印刷する]をタップして表示されるガイダンスに従ってください。
手動でアドレスを入力するほか、ネットワークから検索したプリンターのアドレスを書き込むこともできます。
書き込むアドレスは、IPアドレスまたはプリンターの製造番号になります。DHCP環境でIPアドレスが変化する場合はプリンターの製造番号を、同一ネットワーク上の別セグメントのプリンターに出力する場合はIPアドレスを指定してください。
14.
NFCを使用した印刷
NFCは電子マネー等でも使われている、スマートデバイスから非接触でデータを読み取ることのできる近接無線技術です。
スマートデバイスをNFCタグにかざしてEPSON製インクジェットプリンターから印刷することができます。NFCタグが内蔵されたプリンターの他、市販のNFCタグにプリンターのアドレスを書き込んで使用することもできます。
ネットワークに複数のプリンターが存在する場合、プリンター本体のNFCを読み取れば、出力先プリンターとして目の前のプリンターを確実に指定する事ができます。
ドキュメント閲覧中や印刷プレビュー中にNFCタグを読み取ると現在表示中のドキュメントが、ドキュメントリストやお気に入りのドキュメント選択状態でNFCタグを読み取ると選択中のドキュメントが印刷されます。
プリンターのアドレスを市販のNFCタグに書き込むには、Epson Pocket Documentの設定から、[NFCタグに書き込む]をタップして表示されるガイダンスに従ってください。NFC機能が非搭載のスマートデバイスでは、この項目はグレーアウトされます。
手動でアドレスを入力するほか、ネットワークから検索したプリンターのアドレスを書き込むこともできます。
書き込むアドレスは、IPアドレスまたはプリンターの製造番号になります。DHCP環境でIPアドレスが変化する場合はプリンターの製造番号を、同一ネットワーク上の別セグメントのプリンターに出力する場合はIPアドレスを指定してください。
15.
Webコンソール
サブスクリプションにご加入いただいている場合、Webコンソールを使ってクラウドからドキュメントを手書メモやメモページごとPDFファイルとしてコンピューターに保存することができます。https://www.epsonpd.com/にアクセスしてみてください。
プリンタードライバーとWebコンソールを利用すると、今までは メール受信~印刷~赤ペン入れ~スキャン~メール送信 の必要があった資料の校正やチェックのやりとりが、 メール受信~プリンタードライバーで印刷~赤ペン入れ~WebコンソールでPDF取得~メール受信 で紙を消費せずに完結させることが出来るようになります。
16.
ご利用上のご注意
個人のアカウントにお勤め先の機密情報を保存したり、共有のコンピューターでWebコンソールにログインしたままにしたり、スマートフォンやユーザーアカウントを複数人で共有して運用したりすると、情報漏洩につながることがあります。個人情報や機密情報の取り扱いにご注意ください。
2024年6月26日
© Seiko Epson
Corp. 2022-2024